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2006年8月20日 (日)

話す内容を持っているか


1999年11月のとある日曜日、私は英検1級の2次試験を受けるために、試験会場となっていた某私立大学にいた。

英検1級の2次試験は、ご存知の方もいると思うが、与えられたテーマについて英語で2分間の即興のスピーチをするものである。与えられるテーマは実際に面接を受けるまでわからない。面接室でテーマを与えられてからスピーチを始めるまでに1分間の考える時間が与えられる。わずか1分間で2分間スピーチの構成を組み立てるため、極度の集中力を必要とする。まさに一発勝負で、おそらく国内で行われる英語の試験では最難関のもののひとつであろう。

その2次試験を受けるため、面接試験室前で他の受験者たちと面接の順番を待っていた時のこと。

私の右となりに座っていた若い女性(大学生風)が、緊張をやわらげるためかやはり彼女の右となり座っていた若い女性と雑談を始めた。話しを聞いていると、どうやら彼女たちは帰国子女で海外生活が長く、一人の子にいたっては生まれてから16歳になるまでニューヨークで過ごし、就職を考えて日本の大学に通うために一時帰国しているのだそうだ。そのうち彼女たちは英語に切り替えて話し始めた。英語の方が日本語より話し易いという。英語を自然に使って話していた。まるで英語が母国語のように

戦慄を覚えた。

英検1級の過去のデータを調べると、1次試験の合格率は約1割強で、2次試験の合格率は1次試験通過者の約3割だ。つまり英検は競争試験で、2次試験では3人に1人しか合格しない。そして私はこのようなまったくネイティブスピーカーに近い受験生たちと2次試験を競わなければならないのだ!

まわりを見回すと私のような40歳をすぎたオジサンはいない。ほとんどが学生か20代の若者だ。みんな帰国子女のように見えてくる。かりに帰国子女でなくとも、わたしの学生時代とは大いに違い、豊富な英語教材を使って勉強し、豊富な英語経験をしてきているに違いない。英語ぺらぺらの彼らにくらべ、30歳から英語を再度始めた私は口がおもく、発音もコテコテの日本人英語なのだ。とても彼女たちのように流暢に英語が話せない。だから彼女たちに勝てるわけがない。自信を失いかけていた。

ただし私にも彼らに負けないものがふたつあった。

それは読書量人生経験である。

本から得られる情報は人生経験を通して自分の意見として形成される。30歳から英語を勉強しはじめた私は、ジャンルを問わず年間50冊の読書を自分に課してきた。この2次試験を受ける時点で、600冊以上の本を読破してきていたと思う。したがってどのようなテーマであれ聞き手が興味をもつような内容のスピーチをすることができる自信はあった。たとえそれがコテコテの日本人英語であっても

いよいよ私の面接の順番がきた。

面接室へ入ると、面接官が二人いて、一人は30歳代の大柄な外人(名前はボブさんといった)と年配の日本人だった。簡単な雑談ののちにテーマが書かれている紙を渡された。5つほどのテーマが書かれており、そのうちのひとつである「臓器移植の賛否」を選択した。これまでに立花隆氏の「脳死」、キューブラロス博士の「死の瞬間」やムーディの「かいま見た死後の世界」等、臓器移植や死の問題に関する本や新聞記事を読んでいたのでこのテーマを選択した。

2分間のスピーチの中で、私はあえて世論の流れとは逆の「臓器移植」の反対の立場をとりその理由を丁寧に話した。私のスピーチ中、ボブさんが身をグッと乗り出して興味を示したのがわかった。その時に2次試験は合格したと確信した。たしかに発音やイントネーションは大切だが、それ以上に重要なのは相手に話す内容があるかどうかだと思う。たとえネイティブスピーカーであっても、話す内容がお粗末では英検1級の2次試験は通過しないだろう。

その翌月の12月に英検1級の合格通知が届いた。

私は20歳代に消防士をしていたのでまったく英語とは無縁の生活をしており、30歳になってある産業機器メーカーへ転職をしたのを機に英語を再度勉強した。

今回の合格で 30歳から英語をやり直して、充分に英検1級レベルまで届くことができる ことを証明できた。

私と同様に社会にでてから再度英語をやり直す人が多くいると思われるので、私の英語の学習方法が参考になれば嬉しい。

現在会社勤めをしているので、今後週1回くらいを目安にこれまでの私の英語学習や英語経験を述べていきたいと思う。

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コメント

 当方のブログへのコメント&トラバありがとうございました。

「30歳から英語を勉強しはじめた私は、ジャンルを問わず年間50冊の読書を自分に課してきた。この2次試験を受ける時点で、600冊以上の本を読破してきていたと思う。したがってどのようなテーマであれ聞き手が興味をもつような内容のスピーチをすることができる自信はあった。」という部分、非常にいいですね。私も見習いたいと思います。

物好鬼さん
さっそくの投稿ありがとうございます。
あなたの英単語増強に対する意欲に敬意を表します。わたしも30歳代にボキャビルする方法に悪戦苦闘しました。おそらく単語を増やす最良の方法は個々人によってことなると思います。いずれあなた自身にとって最良の方法が見つかると思います。私のようなオジサンにも嵌った英単語記憶法があります。おって当方のブログで紹介sていきたいと思っております。

同じ英語道をあるく同胞として、今後ともお互いに情報交換および激励をしていければ幸いです。よろしくお願いいたします。

かいちゃん

すばらしいですね。僕も見習いたいところです!
やはり英語の勉強をしていると、帰国子女じゃないっていうことで、僕も妙にかれらを意識してしまいます。でも僕もどれだけ流暢に話すかではなく、どんなことをはなせるのか?つまり話の中身が重要だ。と自分に言い聞かせています。だからかいちゃんさんの日記は僕としても勇気をもてましたね。
質問なのですが、どのようにしてリスニング力をつけていったのでしょうか?やはり、日本人としては一番の悩みどころだとおもいますのでよろしければなにか教えていただけるとうれしいです

ご訪問と書き込みありがとうございました。
すでに英検取得されている方なんですね!
すごいです☆
帰国子女に対する気持ちはわかります。
私も私では無理なんじゃないかと思ってしまうことがあります。
でも、かいちゃんさんの、「ただし私にも彼らに負けないものがふたつあった。
それは読書量と人生経験である。」という言葉にがつんとやられました。
私もこれだけは!と自信を持つことができるくらいになりたいです♪

8月20日23時38分に投稿いただいた方、コメントありがとうございます。私のような歳をとってから英語を学習したものにとって特にリスニングは不得意な分野です。時々自分の聞き取り能力は中学生以下じゃないかと思うことがあります。(謙遜じゃありません。)いずれリスニングについてもテーマとして取り上げます。おそらく反面教師的な意味でご参考になると思います。

リトルブリテンさん
投稿ありがとうございます。

英語の最良の勉強方法は個々人違うと思います。私の場合本を読むのとエッセイを書くことが好きだったので、それを伸ばして苦手な分野(リスニングとスピーキング)をカバーするようにしました。好きな分野を思いっきり伸ばすことが自信につながるのではないでしょうか。


初めまして。
かいちゃんのブログを読むと 中途ハンパな気持ちで 英検1級を受けてみよっかな~という私はとても恥かしい気持ちになります。まだまだ語彙も足りないし 勉強もしていません。
記述問題でさえも 自分の意見が果たして書けるのかどうかわかりません。
たまにお邪魔して ちょっとでも 皆さんに近づけるように 我が道を探してみたいと思います。
どうぞ 宜しくお願いしますね。

めぐみさん

コメントありがとうございます。
わたしのブログを見て恥ずかしい気持ちになられるなどと言われるのは、こちらの方こそ恥ずかしくなります。実際英検1級を取ったといっても、実力はまだまだなんです。以前リスニングは中学生以下かもとコメント返しで述べましたが、それは正直な気持ちです。次回はそのリスニングについて書こうと思っています。またボキャビルの方法についても今後書いていきますので、よろしければ参考にして下さい。次回更新予定は来週日曜日です。今後ともよろしくお願いします。

ご訪問ありがとうございました♪かいちゃんサンは、すでに1級合格されてるんですね。内容にとっても励まされました。私も、やはり大事なのは英語の流暢さではなく話す内容だと常々思っていたからです。今後も楽しみに訪問させていただきます!

ドナさん

コメントありがとうございます。
今後もお時間がありましたらお寄り下さい。

僕のブログにコメント有難うございました。とっても興味をそそるブログですね。
今度ゆっくり読ませてもらいます。

ムーンさん

ご返事ありがとうございます。
私は「コンピュータこわ~い」オジサンだったので、いままでほとんどブログの世界を知らなかったのですが、最近見始めたら、自分の学習方法は皆さんの学習方法とは大いに違うことに気づきました。それで皆にオジサンの英語学習方法を知ってもらおうとブログを作りました。参考になるかどうか分かりませんが、たぶん驚かれると思います。
今後ともよろしくお願いします。

かいちゃん

ブログにコメントをありがとうございました。ここに集まってきた方のほとんどが英検1級を目指していらっしゃるようですね。かいちゃんさんのブログがみんなの集う場所になることを願っています。
また、遊びに来ますネ。

えりさん

あたたかいコメントありがとうございます。

だれでも適した英語学習方法があると思いますが、このブログを通して少しでも学習方法にかんして皆さんの参考になる情報を発信できれば幸いです。

月曜日から土曜日まで仕事があるので、日曜日くらいしかブログを書けませんが、遊びに来てください。

かいちゃん

私は7月に英検2級を受けなんとか合格しました。会場は中高生ばかりで、親子位の年の差です。
英検1級の参考書を買ってみたんですが、難し過ぎです。私の能力をはるかに超えた世界という感じがします。
特に、2次試験は口ごもったまま終わりそうです。
ということで、次の目標は準1級に格下げですが、まだその実態は分かりません。

ダークさん

コメントありがとうございます。

ダークさんの気持ち、メッチャよくわかります!私も1次試験会場で若い学生さんたちに囲まれた時、思わず自分と同じ歳くらいの人を捜しちゃいました。なんか場違いのところにきたーって感じですよね。でもいつまでも新しいことにチャレンジするって大切ですよね。

準1級にぜひトライして下さい!

かいちゃん

コメントとトラバありがとうございましたた。
英語と日本語、かなり深いところに違いがありそうなのでかいちゃんさんの分析楽しみにしてますね。

私は英検までは考えてませんが、半年でTOEICの点数がどこまで上がるのかちょっと楽しみにしてます。
かいちゃんさんの勉強方法も参考にさせて頂きますね。

なるさん

コメント返しありがとうございます。

確かに日本語と英語の違いは、単に単語や文法の違いだけじゃないんですよね。考え方が根本的に違う。アメリカに行くと、横断歩道の信号機が赤のとき、ランプに「DON'T WALK!」って表示されますが、もし日本で赤信号の時に「歩くな!」表示したら、日本人は走って横断歩道を渡っちゃいますよ。先読みする国民性ですから(笑)

かいちゃん

コメントありがとうございました。コメントくださると励みになります。私も30歳超えての初英検でこないだ2級を取得しました。何かを勉強するのって、とても楽しいことですよね。どうぞまた遊びに来て下さい!

なーじさん

英検2級合格おめでとうございます。なーじさんも30歳を超えてから英検に挑戦したんですね。準1級もめざすんですか?

お芝居もがんばって下さい。

かいちゃん

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